【看護師と患者】心の距離感を保つ正しい共感の方法

共感と同情の使い分けできていますか?

相手の気持ちに共感することが
相手の心を楽にするとご存知かもしれませんが、
時々、同情と共感をごちゃまぜにして
しんどい思いをされている方をみます。

患者さんの辛い気持ちを自分の事のように考えて、
何かしたい!と思う事って多々あると思います。
でも、看護師としてできることって限られています。
限られた時間で、限られた資源で、
その患者さんのために何かできることを考えていく・・

そうやって看護の一部が生まれてきたと思いますし、
とても大事だと思います。
入院されている患者さんは、
身体がしんどくて入院しているわけですから
毎日ハッピーに過ごしている人ってほとんどいないと思います。

患者さんのメンタル面でのケアも看護師の仕事ですから
患者さんの辛い気持ちを聞く機会って毎日のようにあると思います。
辛い悩みを聞いていて、しんどくなるという方、
共感の仕方を間違っているのかも知れませんよ!

スポンサード リンク

共感は自分も守る

患者さんの悩みを聞いていて、
自分も辛くなるという方は、
その人に対して自分の感情を乗せてしまっている状態かもしれません。

一見、とても優しくて良いことに思います。
ですが、自分も辛くなるというのは
少々やっかいです。
これから先ずっと積み重ねて行くと
いつか大きなストレスの山をつくってしまいます。

これが同情です。
同情は患者さんの感情と自分の感情の距離をとることができなくて
患者さんの辛い気持ちに自分も巻き込まれてしまい、
どんどん疲れてしまいます。

ダンゴムシの中にゾウリムシがいてもわからないように
もうどれが患者さんの感情でどれが自分の感情なのか
わからない状態です。

どうしても患者さんにこんなことをしたいと思ってもできない時、
看護師としてできることはするけど、できないことはできないと
割り切ってしまうことも大切になってくると思います。

正しい共感のしかたとは

◎相手の立場になって相手の気持ちを想像してみる
◎客観的にみる
◎自分の気持ちは入れない
◎相手の気持ちと自分の気持ちを同じにする

共感という形で患者さんの悩みを聞くと、
自分の感情が巻き込まれないので
ずいぶん楽です。
「うん、うん」と悩みを聞きながらも、一歩離れて聞く感覚で、
相手の気持ちを想像して、相手と同じ気持ちにします。

共感とはあくまで主役は相手ですので、
自我は必要ありません。
自分の感情をいれてしまっては主役の座を奪うようなものです。
相手の気持ちと同じ気持ちになるようにします。

“自分も同じ状況を味わったことがある”のような状況だと、
相手も同じように感じていると思ってしまうかもしれませんが、
発する言葉は同じでも、
感じている感情は個人差があったりしますし、
実は言葉とは全く違う感情だったということもあります。
言葉だけではなく、相手の表情や声のトーン、仕草から相手の気持ちを想像します。

つい、自分と同じ状況や感情移入しやすい状況だと
自分の気持ちも同じだよと伝えたくて
自我をだして自分の感情も相手に乗せていってしまいます。
そうなってくると客観的に感じられなくなってくるので、
もし進む方向が良からぬ方向に進んでもわかりません。

客観的にみることができていると
心の距離感が保てた状態ですので、
相手は何が必要で何を求めているのかということが
わかるかもしれませんし、
何より自分が相手の感情に振り回されることがありません。

共感力を高めると相手が本当に何を聞いて欲しいのか、何をわかって欲しいのかがわかるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

スポンサード リンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする