【精神科看護】新型うつ病と定型うつ病の違いとは?

新型うつ病って聞いたことありますか?

誤解されがちな“新型うつ病”の特徴を
定型うつ病と比較しながらお伝えします。

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新型うつ病のよくあるイメージ

◎若い人に多い
◎仕事はしないけれど遊びはOK
◎会社へ戻るという意識が薄い

◎自分勝手
◎誰かのせいにする
◎無責任
◎甘えている
   ・・など

という風にあまりいいイメージがありません。
そのため、うつ病全体のイメージが悪くなって
“うつ病”をもつ人に対しての扱いが
厳しくなってしまうことが考えられます。

そのため、正しい知識を持つことが大切です。

定型うつ病と新型うつ病の比較

気分

定型うつ病:集中力がない、興味ややる気がなくなる、自分を責める
新型うつ病:集中力が散漫、気分に振り回される、ささいなことで悩む、
誰かのせいにする、いらいらして怒りっぽい

睡眠

定型うつ病:早朝覚醒、入眠困難、中途覚醒、睡眠不足
新型うつ病:一日10時間以上寝る、寝すぎる、寝ても寝ても足りない

食欲・体重

定型うつ病:食欲低下、体重は減る
新型うつ病:体重は増えることが多い、過食傾向、甘いものが欲しくなる

気分の変動

定型うつ病:特に朝から午前中にかけて憂鬱、夕方から少し回復
新型うつ病:夕方から夜が憂鬱、夜に1人で泣く

基本的な心理

定型うつ病:他人に気をつかう、自分を責める
新型うつ病:過敏で他人の顔色をうかがう

体調

定型うつ病:全身の倦怠感、性欲減退、体調や気分の波が少ない、周りにも具合が悪いと気づかれる

新型うつ病:疲労感が強い(手足が重い)、性欲亢進、体調や気分の波が大きい、病気だと気づかれにくい、わがままと誤解される

新型うつ病への治療的対応とは?

ここでは簡単にまとめてみました。

1、簡単に「うつ病」と告知しない。
「服薬と休養で比較的短期間で治る」とも告知しない。
→自己愛性格を必要以上に磨いてしまい
元に戻ることができない場合がある

2、休養がいつも良いとは限らない。

3、病状によっては、多少辛くても仕事や家事を続ける
→生活リズムを整える

4、家族は過保護にしない
→病気の理解は大切。批判はダメ。患者に合わせすぎない。

5、環境の変化に期待できる

6、患者への陰性感情を抑え、気長に対応する

7、適度にほめる

新型うつ病の看護

☆過保護になりすぎない援助を心掛ける
→初めはどうやっていくか方法を伝えて、
伴走みたいな形で看護者は患者を支えます。
最終的には患者さん一人でできるようにします。

対人関係療法と言われる治療効果と有効性が示されているものがあります。

◎自分の気持ちを振り返る、気づく
◎自分の行動の仕方を改善する
◎他者との関係を改善する

の3つの課題に取り組んで
それらのスキルを高めていき、
回復を目指すというものです。

新型うつ病は高齢化社会やバブル崩壊後の業績低迷、
職場環境の変化など、社会構造の変化によって
自分のペースを守りたいという心理が強くなって
今までのうつ病とは違ったものになっています。
でも、うつ病はうつ病なので治療が必要です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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