【訪問看護】誰でもできる心不全悪化の徴候観察ポイント

訪問看護では本人または家族が症状に気づけるのが鍵

高齢になってくると、
心不全の方って結構いらっしゃいます。
やはり、臓器も消耗品なので、
長い年月働いてきた臓器に
がたがきても不思議ではありません。

心不全は心臓が不全の状態、
つまり上手く動いてない状態です。
心臓が全身に十分な血液が送りだせなくなっている状態です。
なので、命に直結していきます。

今回は心不全の悪化の徴候を
患者さん自身またはご家族が気づけるような
観察点をご紹介します。

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心不全の悪化の時にみられるポイント

☆体重増加

1週間に2kgの増加があった場合、
受診をすすめます。
体重管理がなかなかできていない人が多いです・・・

☆呼吸

心臓から出た血液はすぐ肺にいくので
呼吸は密接な関係があります。

◎息苦しい
◎すぐに息切れ
◎ピンク泡混じりのサラサラした痰
→風邪ひいた時のようなドロッとしたような痰ではない

☆脈拍が多くなる

心臓の動きが悪くなっているので
一回に心臓が血液を送り出せる量が少なくなります。
なので、回数で稼いで、
血液を全身に送り出そうとします。

「最近動悸がする」と
訴える人もいます。

しかし、脈拍が速くなっていても
自分で気づかない人もいます。
特に認知症を持つ方は“認知”の面で
症状に鈍感になっている人が多いです。

私が訪問で行っていた認知症をもつ利用者さんは
脈拍120回/分(普段の脈拍は80回/分程度)でも
自覚症状は全くなかったです・・

☆昼間の尿回数が減って、夜間の尿回数が増える

昼間活動している時は
血液が足元の方にいきます。
心臓の動きが弱くなっているので
足元の血液が戻ってきにくい状態になります。

戻ってくる血液が少ないという事は
腎臓に行く血液量も減るので
尿が作られる量が減って、
尿量、尿回数は減ります。

夜寝ると、
身体がまっすぐな状態になります。
なので足元の方の血液も
心臓に戻りやすくなります。

その結果、身体の循環血液量が増えて
尿量も増えます。

普段、私たちの身体は夜に尿が作られないように
ホルモンでコントロールされていますが、
循環血液量が増えて
夜間にも関わらず、
一回、一回しっかり尿量がでる状態です。

「昼間はトイレに2回ぐらいしか行かないのに
夜はトイレに6回ぐらい行きます」
っていう人もいます。

まとめ

心不全悪化の徴候は・・・

☆体重増加(1週間で+2kg)
☆呼吸(息切れ、痰)
☆脈拍が速くなる(動悸がするなど)
☆昼間の尿回数が減って、夜間の尿回数が増える

道具を使わず、すぐに誰でも確認できることなので
患者さんやそのご家族に教えてあげることで
心不全の悪化の徴候を早期発見して受診し、
心不全の重篤化を防げるのではないでしょうか。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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