精神科訪問看護の目的って何?看護師の関わり方

最近求人でみる精神科の訪問看護だけど私にもできる?

訪問看護だけでもちょっと未知の世界なのに
さらに精神科の訪問看護って何をするんだろう・・
と疑問や不安を持ったことありませんか?

精神科の訪問看護の求人を見ると、
月給24~35万円以上とばらつきはありますが、
“土日祝休み”や“オンコールなし”など
自身の生活リズムが整いやすい働き方となっているところもあります。

そこで精神科訪問看護の目的や仕事内容などをお伝えしていきたいと思います。
今回は精神科訪問看護の目的について書いていきます。
目的がわかると、仕事としての楽しみをみつけやすいです。

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精神科看護の目的は自律性の回復!!

自律性の回復とは、
患者さん自身が考えて、判断して、行動することで
患者さん自身がより生きやすい方法を見つけること
です。

精神疾患による症状が、
日常生活に支障をきたすと
それは精神障がい・・となります。

そのため精神科訪問看護では、
その精神症状と上手く付き合いながら
生活を組み立てていくお手伝い

をします。

普段私たちは1日のだいたいのスケジュールを
頭の中で考えたりできると思います。

例えば朝7時に起きて9時に外出する予定だったとします。
私たちはそれに対してアラームをかけたり
あらかじめ行動します。

統合失調症の人の例で言うと
「朝7時に起きる予定だったけど
朝9時に起きてしまった。どうしよう。
もう今日は何もできない・・」
となってしまうようなイメージです。

精神訪問看護では、
そういう生きづらさに対して
行動して経験して、その経験を積み重ねて行くことで
自分なりの工夫を見つけてもらえるように
関わります。

自分で見つけてもらう事が大切です。
その場は何とかなっても応用していくのが難しいので
ひとつひとつアドバイスしていくとキリがありません。

精神疾患をもちながら地域で生活する人は
発症年齢などは様々ですが、
思考、判断、行動に障がいを起こしている部分以外は
まったく私たちと変わりません。

ですが、人との関わりが苦手な人、
不器用な人、目の前の事に振り回されやすい人が多いです。
今まで受けてきた経験や疾患によるものかは
人それぞれですが、認知の偏りがあり、
そういう不得意な部分を一緒に共有していくことで
自律性への回復につなげていきます。

精神科訪問看護では、
患者さんがその症状に対して無意識に行っている“対処方法”
今どのように認識しているかを共有し、
今度起こった時にその対処行動が意識的に使えるよう関わっていきます。

例えば、統合失調症の患者Aさん。
ベッドで寝ていると「死ね」「お前なんか生きていても意味がない」
と幻聴があります。

その方の対処方法は“無視をして本を読む”です。
「本を読んで無視をしてたら声が小さくなった」
という経験を本人が話していました。

その情報があれば、
またその症状が起こった時に
「この前無視して本読んでいたら声が小さくなったって言ってたよ」
と伝えることができます。

看護師側のアドバイスではなく、
本人がやってみよう!と本人の意思で行動してもらうことが大切です。

そして患者さんが一人の時でも行動できるように
そういう事をどんどん経験として積み重ねていってもらいます。

精神科は数年単位の長いスパンで考えます。
なかなか根気が必要です。
ですが、長期に関わって振り返えった時
やりがいを感じる方が多いです。

今回は以上です。
こちらもあります。→精神科訪問看護の仕事内容とは?

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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