未経験でも大丈夫な3つの理由。医療行為はないの？
単発のバイトとしてよく募集されているのが
訪問入浴のお仕事です。
1日働くと1万５千円程度稼げたり、
月に１回の勤務でいいという事業所もあり
お小遣い稼ぎに人気があります。
実際、准看護師免許を取得した後、
全日制の正看護学校の学生だった時
クラスメイトがこの訪問入浴のバイトを行っていました。
また、看護師になってから病院勤務をしている同僚も
休みの日に副業としてバイトに行っている人もいました。
准看護師免許を取得した正看護師の学生で働いていたのは
完全に病棟経験などなく未経験でしたので
看護師資格を活かして
効率よく収入を得られるお仕事なのではないでしょうか。
その１：医療行為がない
訪問入浴は介護サービスなので医療行為は発生しません。
法律で看護師でも医療行為はしてはいけないとなっています。
基本的にバイタルチェック以外は介護者の方にしていただきます。
利用者様の中には、
気管切開されている方や、
ストーマが増設されている方、
各種チューブが挿入されている方などが
いらっしゃいますが、
痰の吸引が必要になった時でも
介護者の方に吸引していただく形になります。
簡単な入浴後の軟膏塗布、外用薬貼付などの
処置は発生する場合がありますが
わからないことは
介護者の方に聞くことで教えていただけたりします。
その２：看護師の役割は基礎的なもの
訪問入浴で必要な看護技術は
①バイタルサイン測定
②全身状態の観察
③寝衣交換
④オムツ交換
⑤身体を洗う介助 です。
前回の訪問入浴の記録があれば
その利用者さんのベースのバイタルや状態がわかりますが、
単発で訪問入浴に行く場合、
それらの情報が確認できない場合もあります。
なので、バイタルサインの基本をしっかり覚えて
もし逸脱した値があった場合
介護者の方や利用者様本人に
いつもの数値はどれぐらいかや
いつもと違う様子はないかなどを
確認します。
その３：介護職員さんも一緒に行く
看護師は一人ですが、
基本、介護士の方が２人と看護師の3人１組です。
声を掛ければ更衣の介助を手伝ってくれたり
身体をささえてもらったりできます。
また仕事の手順や段取りを
細かく教えてくれてりしますので
とても心強いです。
知っておきたい訪問入浴の中止基準
・入浴前の血圧
収縮期160mmHg以上、拡張期 100mmHg以上
・37.5度以上の発熱
事業所によっては、
収縮期血圧170mmHg、拡張期血圧95mmHg
が入浴可否の判断になるところもあるようです。
事故が起こる危険性を調べたデータによると
拡張期が100mmHg以上だと14倍以上、
収縮期血圧が160ｍｍHg以上だと3倍以上に
高まるといわれています。
この数値が絶対ではありませんが
判断に不安がある場合は
あらかじめ事業所に中止基準を確認しておくと安心です。
☆いつもより高いとき
☆いつもより低いとき
これらの時は注意して、
主治医の意見書を参考にしたり
わからなければ電話で相談して
安全に入浴できるようにすすめましょう。
発熱に関しては入浴前に体温が37.5度以上であると
入浴での事故の発生数は約16倍以上になるというデータがあります。
☆よろしければ訪問入浴で知っておきたい軟膏もご覧ください。
訪問入浴の1日の流れ
訪問入浴の基本的な1日の流れです。
8：30 待ち合わせ場所に集合
更衣や、ナースバッグ※を
確認します。
※バイタルセット、手袋、爪切り、ごみ袋、滅菌ガーゼ、フィルム剤、絆創膏、
綿棒、アルコール綿、くし、ゴム、クリップ、ドライヤー
車に乗って出発です。
移動中に利用者様の情報収集を行ったりします。
利用者さんの病名や移動方法、洗う時の注意点などを確認します。
9：00 利用者様の家の前に到着
【車から利用者様宅まで】
①必要な物品を運ぶ
【利用者様の家に着いたら】
①家族や利用者様にあいさつ
②バイタルチェック
③入浴が可能であることを介護士に伝える
④介護士がお湯を準備し始めたら脱衣
⑤ベッドから浴室までの移動
（場合によってはすべて介護士さんがしてくれます）
⑥洗髪→顔→上肢→上半身→下半身→背中→陰部の順番で
介護士さんと協力して洗っていきます。
⑦浴槽につかってもらう
⑧上がり湯をしてベッドへ移動
⑨着衣介助、軟膏塗布、バイタルチェック
（後片付けは介護士さんがやってくれます。）
⑩訪問入浴終了、次の訪問先へ
上記の流れで午前中に２~３件訪問します。
(１件４０~６０分です)
12：00 昼食
13：00 訪問入浴３~５件
17：30 業務終了
※その日の件数、利用者さんの介護状況によって残業がある場合もあります。
今回は以上です。
訪問入浴のお仕事を考えていらっしゃる方のお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。