【看護師国家試験】覚えておくべき解剖生理学血液まとめ②

看護師国家試験に向けて解剖ピンポイントおさらい

前回の続きです・・・

今回はこれらについてまとめていきます。

★白血球の特徴

★アルブミンの必要性

★抗原と抗体

 ★輸血の問題

★止血

★白血球の特徴

白血球は顆粒球(殺菌)無顆粒球(免疫)にわかれます。
◎顆粒球(殺菌)
・好中球
・好酸球
・好塩基球

◎無顆粒球(免疫)
・単球
・リンパ球

みんな数を合わせて5000個/1μlです。

☆顆粒球(殺菌)の特徴・・・
□好中球
・顆粒は小さく染まりにくい
・白血球全体の55%
・炎症局所に非常に早く遊走
→細菌を貪食する

□好酸球
・白血球の全体の3%
・消化管や呼吸器官の粘膜に多く存在
・寄生虫を攻撃する

・アレルギー疾患で増加
・アレルギー炎症を抑える作用もある
・寿命8~12日間

□好塩基球
・白血球の全体の0.5%
・顆粒はヒスタミンやヘパリンを含む
・ヒスタミン放出→即時型アレルギー反応を引き起こす
・肥満細胞(マスト細胞)に似る

☆無顆粒球(免疫)の特徴
□単球
・白血球の全体の5%
・マクロファージとも呼ばれる
・旺盛な貪食作用
・食べたものを細胞表面に提示

□リンパ球
・白血球の全体の36.5%
・T細胞
・B細胞

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☆血小板の特徴
・止血に関与
・核を持たない

★アルブミンの必要性

・血液の浸透圧調整
→アルブミンとNaが関与する
=体内の水分の維持に関わる

アルブミンとNaは水を引きつける作用があります。
患者さんの低栄養状態の程度を見る時に
アルブミンがどれぐらい確認します。
浮腫を起こしている患者さんのアルブミン値を確認すると
びっくりするぐらい低いことが度々ありました。

また、アルブミンは肝臓で作られます。
アルブミン値が低いと肝疾患が疑われます。

・物質の運搬
アルブミンのようなたんぱく質は分子量が大きいので
腎臓で濾過されて排出されません。
ホルモンやビタミンなどが
アルブミンにくっついて運ばれていきます。

★抗原と抗体

・抗体は抗原にくっついて抗原を働けなくする
・抗体がくっつける抗原は決まっている

□血液型
A型の人
赤血球・・・A型の抗原がある
血漿・・・B型の抗体を持っている

B型の人
赤血球・・・B型の抗原がある
血漿・・・A型の抗体を持っている

AB型の人
赤血球・・・AとB型の抗原がある
血漿・・・AとB型の抗体を持たない

O型の人
赤血球・・・抗原なし
血漿・・・AとBの抗体を持っている

血液型の調べ方
A型:A型とB型の抗体に血液を垂らす
A型の抗体が固まる

B型:A型とB型の抗体に血液を垂らす
B型の抗体が固まる

AB型:A型とB型の抗体に血液を垂らす
A型とB型の抗体が両方固まる

O型:A型とB型の抗体に血液を垂らす
A型、B型の抗体両方とも固まらない

★輸血の問題

・輸血の前には交差適合試験を行う
・抗原と抗体が混ざると抗体と抗原がくっついて固まる
一般的に輸血は血球成分のみ輸血します。

B型の人にA型の人の血液を輸血したらどうなる??

A型の人はA型の抗原があります。
B型の人はB型の抗原とA型の抗体をもっています。

これらの血液が混ざると・・・
固まってしまします!!!

★止血

止血を行う3つ
・血管壁(血管の収縮)
・血小板凝集
・血液凝固

止血の過程
出血・・・血管壁の収縮
→血餅(可溶性)・・・血小板凝集(まだ不安定)
→トロンビンが作用して血餅(不可溶性)へ
・・・血液凝固は安定!

☆血管の収縮
血管が破たんする
→血管の中膜の平滑筋が強い収縮を起こす
→血流量を減少させる

☆血小板凝集
傷を受けたりなんらかの状態で
血管が破たんすると、
血管組織から組織トロンボプラスチンがでます。

血小板が活性化して血管壁に集積して吸着します。
活性化した血小板はフィブリノーゲンを吸着します。

血小板凝集は血小板とフィブリノーゲンから起こりますが
この塊はまだ不安定です。

☆血液凝固(最終的に血餅へ)
血小板とフィブリノーゲンからなる可溶性のところ(血小板凝集)に
トロンビンが作用して
不可溶性の血餅になる

・血液凝固には12の凝固因子(VⅠを除く)が関わる
・血液凝固はCa2+が存在しているところで
血漿タンパクの1種の血液凝固因子が活性化する

・抗凝固剤(ヘパリンなど)は血液中のCa2+を除去する物質
・フィブリノーゲン(可溶性)は
トロンビンとCa2+でフィブリン(不可溶性)になる

・第Ⅷ凝固因子が欠損すれば血友病
・凝固因子の多くは肝臓で作られる
・重症の肝臓病では凝固因子が作られるのが減り、
出血傾向になる

・凝固因子の第Ⅸ、Ⅹ、Ⅻとプロトロンビンが生合成するには
ビタミンKが必要
(脂溶性のビタミンKの吸収阻害が起こる肝疾患や
合成が阻害される低栄養の時これらの凝固因子が低下することも)

☆線溶系
・血餅はいつまでもあると血流の邪魔になるので溶かす作用がある

プラスミノゲン(たんぱく質分解酵素)
→プラスミノゲン活性化因子(t-PA)が
プラスミノゲンをプラスミンに換える
(フィブリノゲンやフィブリンを分解)
→血餅や血小板凝集が溶ける

以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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