【看護師のアセスメント】心原性ショックの対応とは?

心原性ショックを知る


心原性ショックは
心筋梗塞・弁膜症・重症不整脈・心筋症・心筋炎などで起こります。

心原性ショックは簡単に言うと、
心臓のポンプ機能が低下したことによるショックです。

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心原性ショックのメカニズム

心臓は全身に血液を送っているポンプですから、
その機能が失われると、
身体の臓器に酸素がいきわたらなくなって、
臓器が機能しなくなります。

心臓にきた血液を先に送り出せないので、
後ろにどんどんたまっていって、
静脈圧が高くなり、頸静脈の怒張が見られます。
肺うっ血の状態になります。
心筋梗塞の既往がある人など、心機能が弱っている、
循環器の既往歴がある人は
普通の人と比べると起こしやすいです。

下がるもの
★血圧低下↓
★尿量減少↓
★心拍出量低下↓

上がるもの
★CVP(中心静脈圧)上昇↑
★末梢血管抵抗↑

心原性内容によって変わるもの
★心拍数↑→↓

心原性ショックの判断基準

◎収縮期血圧90mmHg未満、
または普段の血圧より30mmHg以上の低下


◎尿量20ml/H未満、意識障害、末梢がじっとり冷たい

◎心筋梗塞


心原性ショックで多いのが心筋梗塞です。
心筋梗塞は心臓に酸素を与えている冠動脈が
閉塞してその先の心筋が壊死してしまうものですが、
その心筋の壊死が40%以上になると
心原性ショックになると言われています。

冠動脈の起始部に近いところが
心筋梗塞を起こしてしまうと
心原性ショックを起こす可能性が高いです。

血圧が下がり、急性の腎障害も起こす可能性があります。
脳に血流がいかなくなって意識障害も起こすことがあります。
心筋が壊死すると、心臓の駆出力が低下するので
全身から返ってきた血液が上手く送り出せなくて
肺うっ血になります。

心臓に負荷がかかった時に現れたりする人が多いです。
胸痛・冷汗・肩や背中への放散痛などが見られたら、
すぐに応援を呼びましょう!

★看護師ができること★
・Drに報告!(胸痛がどれぐらい続いているか、随伴症状、バイタル)
・酸素投与
・静脈ルート確保
・採血
・心電図モニターの装着
・12誘導心電図
→変化が見られたらすぐにカテに行ける準備を!

◎重症不整脈


VF、脈なしVTと呼ばれる頻脈性不整脈や、
洞不全症候群、完全房室ブロックは
致死性不整脈と呼ばれていて、
とても緊急性が高いです。

VFは心室細動と呼ばれ、
心臓を送り出すところが震えている状態なので、
血液を送ることができません。

今まで遅れていた血液が急に送れなくなってしまうので
脳に血流がいかなくなって意識もなくなるし、
胸骨圧迫をすぐに開始しないと助かりません。
血液を送れないということは
血圧がなくなります。

VTも脈ありと脈なしがあり、
脈なしVTだと、こちらも胸骨圧迫を開始します。
VFも脈なしVTも電気ショックが必要です。
胸骨圧迫、気道確保、酸素投与をしながら
ただちにDrコールです。

もし、医療機関ではないところで
急に人が倒れた・意識がなくなったなら、
頸動脈を触知し、呼吸をしているか確認して
なければすぐに胸骨圧迫を開始しましょう。
AEDがあるところなら持ってきてもらって、119番です!

★看護師ができること★
・すぐに胸骨圧迫開始
・Drコール、救急カート、BVM(バックバルブマスク)、心電図モニター、除細動器を依頼
・BVM(バックバルブマスク)で換気
・心電図モニターをつける
・救急カート到着したら背板を挿入
・DC(除細動器)の準備
・気管挿管の準備

胸骨圧迫開始または薬剤投与から2分ごとに波形確認を行います。
アドレナリンを吸ったり、胸骨圧迫を交代したり
急変は人がたくさん必要です。
発見したらとにかく人を集めます。
救える命、助けたいですね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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