看護師の伝え方で変わる?拒薬の患者さんの説得

服薬を拒否する患者さんを上手く説得させるには

患者さんの中には、ケアや服薬を拒否する方もいらっしゃいます。

認知症がない場合とある場合とでは
認知の問題で少々変わってきますので、
今回は認知症がないけど、
服薬を拒否する患者さんを
説得するにはどうしたらよりスムーズにいくでしょうか。

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「内容」より「伝え方」が9割

誰かを説得しようとするときは、内容よりも伝え方の方が大切です。
心理学で「ハロー効果」という印象形成があります。
「ハロー」は後光という意味ですが、
良い印象をもてば、その人の言っていることが
良い事に聞こえて、素直に受け入れることができます。

患者さんと看護師の場合
良い印象をもってもらうには、まず共感することが大切です。
“しんどかった” “つらい”
という部分を共感することで
相手に良い印象を待ちます。

この時、しっかりと相手の顔を見て
身体を相手に向けることが大切です。
看護師にいい印象を持てば、
拒薬する患者さんも内服してくれる確率があがります。

◎実際にこういう例がありました。
患者さんの排便が入院してから3日でていない状況でした。
入院前から薬を飲むことに抵抗があった患者さん。
しかし、脳血管疾患で入院され、
排便コントロールはとても大事でした。

夜勤の看護師がその患者さんに、
「〇〇さん、お通じが3日でていなくて、
お腹も張ってきているし、下剤を飲んでくれませんか?」

薬を飲んでもらうようお願いしましたが、
その患者さんは内服を拒否されました。

そして人を変えて、違う看護師が、
看:「〇〇さん、入院前はお通じってどれぐらいの頻度ででていましたか?」
患:「毎日でてたよ」

看:「そうなんですね。では今3日お通じが出ていない状況はしんどいのではないですか?」
患:「うん、しんどいね。」
看:「そうですよね。お腹も張ってきていますし、気持ち悪いですね。」
患:「そうやね。」

看:「今の状態は、家でいる時と違って、動いている量も少ないし、
お通じは出にくい状況だと思います。
家にいる時はこんなにゆっくりしている時間なかったんじゃないですか?」
患:「そうやね。いつも家では動いていたよ。」

看:「そうですよね。今は横になっている時間が長いですし、
お通じがでにくい状況ですので、お薬に頼ってみてもいいんですが、いかがでしょうか。」
患:「じゃあ、飲んでみようかな」
とその患者さんは下剤を内服してくれました。

時間は少しかかりましたが、
患者さんに共感することで、患者さん自身が飲もうと思ってくれた
いい例だと思います。
看護師を変えて、少し時間を置いてから
説得したのもよかったのかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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